FRENZ2011 二日目深夜の部 オフレポ
新宿ロフトプラスワンにて2011年9月17日~20日未明に行われた、
FRENZというオフライン上映イベントのレポです。
(例によって走り書きのメモを元にテキストに起こしているので、聞き間違い・書き間違いがあるかもしれませんのであしからず。)
敬称は「氏」で統一しております。
18日 深夜の部
23:00から招待者(作品出展者とその関係者)の列作成開始。
23:06から一般の来場者の列作成開始・・・招待者多いんですね。初めてコマ劇場跡の横に並んだよ・・・チケットの整理番号 1番なのに。
23:18一般来場者入場開始。
23:27に、深夜の部も満席になるとのアナウンス。これに対して場内から拍手がわく。
23:30時点で場内を見回すと、ほぼ席が埋まっている状態。
23:33 場内が暗転し、オープニング(YUNKER STAR)上映開始。(3回分のオープニングへのリンク)
さーて、どんなふうに変化させてくるかと思えば、なるほど、旬なネタをたっぷりの場内が大爆笑で盛り上がる内容でした。
YUNKERと書いて、「ユンケル」と読む
レッドブル→(精が付くドリンク繋がり)ユンケルスター→イチ■ー→レーザービーム→地球滅亡 ときましたか。
司会のas@地生氏とやんわり氏が登壇し、as@地生氏が開口一番「見てびっくりした」とのこと。
as@地生氏によると、オフィシャルスポンサーのガウデーレ株式会社より、50本のレッドブル(しかもわざと、一番効くといわれるタイ製)の提供を頂いたとのこと。
オープニングにネタを盛り込んだ犯人、i.c.yas氏と、楽曲提供のどぶうさぎ氏が登壇。
i.c.yas氏曰く「すみませんでした」
どぶうさぎ氏曰く「素晴らしかった」。
as@地生氏曰く「オープニングに統一感を持たせたかった」
深夜の部のオープニングを製作したyama_ko氏も登壇して曰く「(仮の愛称として)17日夜の部用に『スピードスター』、18日夜の部用に『ツインクルスター』と名付けていたが、
夜の部のオープニングが『ユンケルスター』でびっくりした。」
ちなみにこのオープニング、23時頃にできたそうです。(30分前?!)
23:46乾杯。乾杯する時に場内を見回すと、ほぼギッチリ客席が埋まっていました。
深夜の部のトップバッターはKuma氏
タイトルはHungry Girl -Beer編-
短いけど、良く動きキャラもかわいいアニメでした。
上映後のコメントは「食欲を奮い起こさせるような動画を作った」とのこと
上映後に登壇し、「おなかの空いた女の子を描きたかった。一番最初に飲み屋を書こうと思った。ハングリーガールの本編を製作中。音の作りこみとかをしていきたい」とのこと。
次は_heki氏
上映前コメントは「なんだかよくわからない映像なのでトイレタイムに」。だいぶ謙遜しちゃっています。
タイトルはEIFS
山(波形?)が3Dで動くセンスの良いモーショングラフィックでした。
上映後のコメントは「御視聴ありがとうございました。」
次はたつあき氏。去年は「すずき」というペンネームで出品していました。
上映前コメントは「『CINEMA 4D』のテストを兼ねて、声は『VOICEROID』を用いて製作した。」とのこと
タイトルは2011年のインターネットまわりのこと
YouTubeへのリンク
実写と3Dの合成がうまい映像でした。見せ方もうまいなぁ。あと、使用していたVOICEROIDは、『VOICEROID+ 鷹の爪 吉田くん』ですね、声で判りました。
というか、鷹の爪 吉田くんの声をどこかで聞いたことのある人が、今日の客の大半を占めると予想されますので、あちこちから笑いがおこっていました。
上映後のコメントによると、とても行きたかったのだがやむなく本日欠席とのこと。
次は覇王樹氏
上映前コメントは「内外のあやふやな心情を表現した」
タイトルはvague。(注釈:「あやふや」の英訳)
少し意表を突く、かっこ良いモーショングラフィックでした。
上映後に登壇し「自分でも作っているうちによくわからなくなってきた。今後もどんどん作っていきたい」とのこと。
次は冬もぐら氏
上映前コメントは「いろいろとずるい作品になった」
タイトルはドウガロク
「Flash黄金時代」から現在まで、いろいろな動画のキャラクターを散りばめて歴史を振り返るような作品、白黒ですこし懐かしい雰囲気。
上映後のコメントは「おはようございます。35種のキャラを入れてみた」
上映後に登壇し、今後も好きなように作っていきたいとのこと。
次は、いきなり映像を上映。
これは・・・ゴノレゴ?! 第一回FLASH☆BOMB(2003年7月20日開催 於:新宿ロフトプラスワン)のオープニング『そんなことより、注意事項~楽園』のオマージュ?! 場内は大いに湧いていました。
今からちょうど10年前、2001年9月19日 1:17にテキストトゥスピーチで吹き込まれた音声ファイルが完成します。内容は『アホかと。馬鹿かと。(以下略)』。そうそれが、かの有名な『ゴノレゴ』シリーズの1作目に使用された音声だったのです。
さらにもう一つ、『キミとボク』の実写映画予告編を上映。
原作は、これも10年前の2001年公開された、一本のFlashアニメです。
『Webアニメーションとしては“世界初の実写化”』(映画の公式サイトから引用)。この2つの動画の作者による、企画トークが始まります。
で、登壇する時にゴノレゴシリーズの作者ポエ山氏と、キミとボクの作者やまがらしげと氏が入れ替わって登壇するというビックリを仕込まれていたため、
誰が誰だか少しの間判らなくなっていました。
トークのテーマは『10年後に通用するFlashアニメ』
ポエ山氏曰く「『ゴノレゴ』は2日で作った」。やまがら氏曰く「2ちゃんねるのコピペ+テキスト・ツー・スピーチ+Flashを合体させたのは、一つの発明ではないかと」
やまがら氏曰く「イメージを具体化できるソフトが無かったが、Flashのバージョンが5ぐらいから動画が作りやすくなってきた」。
ポエ山氏曰く「(Webアニメで)大きなストーリーを語る人がまだ居なかったので、初めに手をつけて手ごたえを感じていた」quinoシリーズの事ですね。
やまがら氏曰く「仕事が入ってくるのはおもしろい。いろんなメディアにガンガン公開していってほしい。」
ポエ山氏曰く「『キミとボク』の実写映画を試写会で見たが素晴らしかった。」ちなみに2011年10月5日DVD発売だそうです。
やまがら氏曰く「実写映画のエンディングを3日で作った。Flashはプレビューが早い利点がある。」
ポエ山氏曰く「After Effectsも使っているが、Flashも効率が良い」
やまがら氏曰く「基本となるシナリオ作り等を固めてから、After Effectsの演出方法などを学んでいけばよい。
昔は発想ありきだったが、見た目が重視される結果、Flashの衰退を招いたが、見た目重視だと製作日程が長くなってモチベーションが下がりがちになる。」
ポエ山氏曰く「Flash黄金時代と同じように面白い作品がどんどん出てくれば良い」
やまがら氏曰く「オリジナル作品を自分から発信した方が面白い」
ここでトークセクションは終了し、休憩へ。1:06
1:19 第二部開始
初めにolo氏
上映前コメントは「総統閣下シリーズをニコニコ動画にアップロードしていたが相当消された。これが最後の総統閣下シリーズとなる。」
タイトルは「ヒトラー総統閣下がクリスマスについてお怒りのようです」の作者がお届けする「総統閣下シリーズの最後」
場内は拍手喝さいで、大爆笑でした。
一番最後、「さらばだ、諸君」のセリフがジーンときました。
さらにolo氏の映像を流す。
上映前コメントは「タイトルより上でも下でもありません」
タイトルは実験映像「男にしかわからない映像」
・・・・・・いやー、客席からの悲鳴がすごい(主に男)。私も見ていて胃が痛くなってきました。
ここでolo氏登壇。ちゃんと軍服姿です。
さらにolo氏の映像が続きます。
上映前のコメントは「無声映画を初めて作った」
タイトルは犯罪(YouTubeへのリンク)
無声映画なので、活動弁士の坂本頼光氏も舞台の端に立ってスタンバイ。
テンポの良い、かつ面白いストーリーと、生の活動弁士の迫力がすごかったです。
上映後、olo氏曰く「これから、茨城の応援をしていきたい。」
坂本頼光氏曰く「東京スカイツリーのキャラクターの声を担当するなど、声をあてる方面で活動の幅を広めている」とのこと。
次は杉本君氏
上映前コメントは「お久しぶりです」
タイトルはfantastic macro
最初は何か判らなかったのですが、あー、液晶画面のマクロ映像かと途中から判ってきます。とにかく楽しいMG
上映後に登壇。えっ、あれ全て液晶画面で表示させて、それをカメラで撮って作っただと!
ドッド打ちした画像をiPod Touchで再生させて撮影したそうです。今後もネタが有れば作りたいとのこと。
次は黒戌堂プロダクツ氏
上映前コメントは「ぼくのなつやすみのじゆうけんきゅうをみてください」
タイトルは東京男爵観察日記
レトロで懐かしい感じの実写映像作品。
上映後に登壇し「去年のFRENZの控室で『来年作る』と言ってしまった。来年はストップモーションでミュージカルを作る」とのこと。
次はえろ豆氏・・・いや、先生とお呼びした方が良いのか?
上映前コメントは「東方Projectを知らない人には口ポカーンかと」
タイトルはなつかしCMパロディ
35秒の短い映像ですが、かわいくて良く動く。
本当なら上映後に登壇する予定でしたが、翌日の同人イベントの準備のために先に帰られたとのこと。
次は藤城勇介氏
タイトルはIntroduction
(YouTubeへのリンク)
背景がきれいなMGでした。
上映後のコメントは「久しぶりにAfter Effectsを使った。映像を作ったのは数年ぶりです」とのこと。
上映後に登壇し「音楽が先にあった。他の人とコラボして、また作りたい」とのこと。
次はNRF氏
上映前コメントは「お姫さまが保育園でレクリエーションをする内容です」
タイトルはお姫さまの保育園訪問記
小ネタが多く、場内は大爆笑。懐かしいFlashアニメでした。
上映後コメントは「思いつくままにつなげ合わせてみた」
上映後に登壇し、「いろいろ小ネタを作って、後から全体を繋ぐストーリーを考えた。思いついたネタが溜まったらまた作りたい」とのこと。
次はTma氏
上映前コメントは「ラーメン二郎を原動力にMGっぽいものを一生懸命作っています。」
タイトルはAnother
タイポグラフィー(文章が流れていく手法)をふんだんに用いて、しんみり見入るMGでした。
上映後に登壇し、「テーマは『シメントリー』。鏡に映ったもののイメージで作った」とのこと。
次は西廻り航路氏
上映前コメントは「好きな曲に合わせてアニメを作った」
タイトルはsummer(YouTubeへのリンク 音声無し)
少しMG寄りな、深い印象のアニメでした。明暗の切り替えがうまいと感じました。
上映後に登壇し「今回はリメイクで、前回うまく書けなかったところを作りなおそうと思った。これからもアニメとか作りたい」とのこと。
ここで第二部終了 2:44
第三部は2:55から開始
第三部トップバッターはsmlifcatic氏
上映前コメントは「ある男の一日のドキュメンタリーです」
タイトルはRender Bird
実写メインですが、場内からあるある感と言いますか、歓声と笑い声が起こる。
上映後に登壇し「After Effectsにおいて、レンダリングがエキストリームな世界だ。みんなレンダリング時の勝負服を持っている」とのこと(一部、ホラが含まれております。)
次はぴろぴと氏
上映前コメントは「NHKの粘土アニメみたいなのを作った」
タイトルはぽこぽこぴこたん
(YouTubeへのリンク)
・・・この人の作品を見たことのある人なら判りますが、今回も、ほのぼの系と思わせておいて狂気系に落とす作品です。
ほのぼの系の部分だけ見れば、水彩画を用いたストップモーションアニメとして良くできているなぁと感じました。
上映後に登壇。当初は登壇する予定は無かったものの、今回初めて、オフラインイベントでの登壇となりました。
曰く「意味はないが妹に赤ちゃんが産まれた。1日に1秒ぐらいしか出来ないので、完成して良かった。次もかわいいのを作りたい」とのこと。
次はfla3氏
上映前コメントは「ニコニコ動画発のバーチャルアイドルと言えばヒャダルコ。異論は認めない」(fla3様より直々に教えていただきまして、有難うございます。)
タイトルはワシャシャSmile×3 PV
音楽PVアニメとして、良くできているなぁと感じました。
上映後に登壇し「たまごさん等から応援して頂いて感謝している。Webでも公開予定。Vocaloid-PVとかも作りたい」とのこと
次はなまナット氏
上映前コメントは「少しでも楽しんで」
タイトルははぐるま
3Dですが、凄く疾走感のある・・・分類としてはモーショングラフィックかな?落ちにも注目です。
上映後に登壇し「オリジナルを作るのは初めて。オリジナルを作るのに慣れていきたい。今までのようなものも好き勝手に作りつつ勉強していきたい」とのこと。
次は84yen氏
上映前コメントは「zzz・・・」(原文ママ)
タイトルはsleepy dance
モーショングラフィックとしても、アニメとしてもハイレベルで、凄く見入る作品でした。8分半もあるのですが、それを感じさせないくらい。
上映後に登壇し「Vocaloid-PVで楽しそうで、ポップなものを作りたかった。次回作は、子供の落書きを動かしたら面白いかなとか考えている」とのこと。
次は久海夏樹氏
上映前コメントは「眠くなるような作品です」
タイトルはAngelSpottor
戦場を舞台とした、感動大作的なアニメでした。ジーンときました。
上映後に、久海夏樹氏と音楽を担当した涼崎氏が登壇。
久海氏曰く「ただ、ライフルが描きたかった。学生の頃から考えてきたイメージを、ようやく形に出来た」
涼崎氏曰く「(戦場と言うことで)ドス黒い曲を作ったら駄目出し食らった。」
後日、Web公開予定とのこと。
次が大トリとなります。クロユキ氏
上映前コメントは「ピッコピコにしてやんよ」
タイトルはワンコインヒーロー
2DCG、3DCG、ドット絵を組み合わせていますが、全てにおいて見せ方がうまいなと感じました。
上映後に登壇し「自分でも曲を作りたくて、今回初めて作曲した。ドット絵を引き立たせるために、2DCG・3DCGを混ぜた。」別のアニメも完成していて、公開を待つ段階のものが有るそうです。
4:08 第三部終了して休憩に入る。
4:18 第四部開始。『AEオフ出張版』と銘打ち、After Effects(以下AE)についての講演となった。
最初の登壇者はsmlifcatic氏
まず、『AEオフ』とは何なのかから説明。初心者も経験者も歓迎。テーマは『やるかー、やるしかないかー』
ADOBE CREATIVE SUITE PRODUCTIONとか、AEを含むSUITEを買ってまだ起動させていない人にもお勧め (私信:ノ)
昨今のAE事情として、ネットワークの整備や技術の進歩・パソコンの低価格化により、ユーザー増の傾向が有る。
今回の出展者にアンケートをとった結果、71人中43人が使っているとのこと。
AEの問題点として、敷居の高さ(プレビューが遅い・価格が高い等)が有るが、それを乗り越えて欲しいとの願いを込めてAEオフを開催した。
心を震わせる動画をたくさん作って、たくさん見て、仲間と共に共同制作や讃えあったり感情を共有することが、AEの普及に役だつと考えている とのこと。
次の登壇者はyama_ko氏
講演のタイトルは騙して作る3D
17日に上映した『ねがいこと』の一シーンを題材に、技術的な話を説明。総括として「『何が必要か』考えよう。とりあえず(試しに)動かしてみよう」とのことです。
次の登壇者はろんず氏
講演のタイトルはあなろぐな表現
18日夜の部で上映した『UNHAPPY REFREIN』の1カットを題材に、鉛筆画『風』に見せるためのお話でした。(本当は鉛筆画ではなかったんですね)
なるほど、鉛筆で紙を塗りつぶしたものをテクスチャとして使っているのか。総括として「ちょっとした工夫で変わった味付けが出来る。アナログな素材集めをしてみるのも良い」とのこと。
最後、講演ではないのですがAEオフ主催のむらしん氏が登壇して挨拶。
次回は11月下旬から12月の間で予定。
ツイッターのアカウント@AE_OFFにて情報を発信していくとのこと。 (ツイッターのアカウントへのリンク)
次に特別上映。すでにWebにて公開されている動画を上映。
作者はmt.pt氏
タイトルは頭の中のSzkieletor
見入るPV。キャラクターの多関節アニメの動きも凄かったです。あと、エフェクトも凄い。
上映後にmt.pt氏が登壇。「自分でもボカロ曲を作っており、現在、新曲を作曲中」とのこと。
えっ、mt.ptの中の人?中の人などいない!
次に、イイ・アクセス管理人を務めていたUG-K氏が登壇。
(補足:イイ・アクセスは2011年8月1日で更新を終了しました。)
「Flashの数が少なくなり、辞めようと思った。しかし、辞め時に悩んでおり、きっかけが欲しかった。
今後は形を変えてやっていこうと思う。現在、新サイトを準備中で、2012年1月公開予定」とのこと。
現在は精力的にツイッターで動画紹介をつぶやいております。(ツイッターへのリンク)
次に、スポンサーのアドビシステムズ株式会社から、テクニカルエバンジェリストの太田氏が登壇して挨拶。
主にこの方は、Flashの担当をされているそうです。
曰く「Flashをよろしくお願いします。日本のクリエイターが海外からも注目をされており、アメリカのアドビ本社でFlashを開発しているメンバーも楽しみにしている」とのこと。
ここまでで一通りのプログラムが終了。
「楽しかった」の歓声と拍手が沸き起こる。
みろんP氏の楽曲に載せて、出展者が持ち寄った寄せ書き的なエンディングを上映。(3回分全てへのリンク)
その後、ピコピコ的な音楽に載せて、今年の全出展者・スタッフ等のエンドロールが流される。
司会で主催のas@地生氏から「来年もやりたい」の声に大拍手。
「来年会いましょう」の挨拶で5:35に終了。なかなか鳴りやまない拍手。ちょっと感動しました。
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