FRENZ2022 2日目夜の部 オフレポ

新宿ロフトプラスワンにて2022年9月17日~18日に行われた、 FRENZ2022というオフライン上映イベントのオフレポです。走り書きのメモを元に作成していますので、誤字等はご容赦下さい。
また、上映作品の感想は短め、場内の雰囲気重視で書きます。敬称は省略します。

この日、台風14号が九州に接近・上陸し、関東も滝のように強い雨が降ったり止んだりしていました。この写真は入場直前にハヤシビルの前の水たまりで撮影しました。
(以前は各公演ごとに入り口の看板が異なり、それをこの場所に掲載していましたが、今回は4公演とも同じ看板だったので、あえて看板ではない写真を載せています。)

今回は入場開始時刻に間に合わず、開場時に並んでいた人が入り切った辺りでの会場到着でした。


18:02、暗転し注意事項動画(制作:olo)上映開始
教材用と言うか、実験用の映像の体で流れ始める。AIが描いた画像を示して、それが何の文章をもとにAIが描いたかを選択肢から当てさせる試験問題のような映像でした。そしてその文章が注意事項になっています。ラストのぶつ切りに場内から笑い声。

一旦場内が明るくなったものの、18:08には再び暗転し、オープニング-ADVENTURE-(制作:yama_ko)上映開始。1日目夜の部のパロディーですが、1日目夜の部は客船だったものが、2日目夜の部は宇宙船に変化、そして宇宙へ飛んでいく。
司会の前田地生とやんわりが登壇。やんわり曰く、メガネが曇って見づらく、湿気が凄い。初めて来た人に挙手を求めて、30~40人ぐらいが手を挙げる。注意事項や食事のシステムを説明。今回は、食事をする人は座敷席に移動し、食べ終わったら元の席に戻るシステムを敷いたが、ロフトプラスワン側にもこのシステムが好評で、今後の公演でも検討していきたいと言われた。また、昨日は座敷席も盛り上がっていた。飲食代金の売上が機材等の費用になっていくことを説明。パンフレットに載っていない、特別メニューとして、カクテルの「赤の嘆き」「紫のチャンス」、フードの絶品鴨ロース、揚げ物コンポジット、パーティクルごはん、レンダリングパスタがあると紹介。コロナ禍以前よりロフトプラスワンのフードメニューが減っている。
やんわりが牛乳とレッドアイを、前田地生がレッドブルを注文したところで、突然雑音が発生するアクシデント。
yama_koが登壇。身振りは大きく、声は小さく、そして後に拍手と注意事項を説明したうえで、18:25に乾杯。
今回のオープニングは1日目夜の部のオープニングを受けたリミックス。音源は同じ。キャラは借りたものの、展開や質感は自分で作った。72時間で制作し、以前より余裕がある。1日目昼の部のオープニングも取り入れたかったが、触る場所がなく、オブジェクトだけ参考にした。作品のイメージはするっと出てきた。今回のように宇宙を飛ぶのは、背景が星空だけ用意すれば良く簡単なため、やりがち。この後は、スタッフの役割分担的に手が空き気味なので、休憩時間に気軽に声かけてください。

2日目最初はre-0&katto&凸ネ
上映前コメントによると、3人で制作。
タイトルは負け犬彗星の如し
爽やかなPVでした。
映像担当のre-0、曲担当のkatto、イラスト担当の凸ネの3名で登壇。re-0がFRENZに1回だけ来たことがあり、他の2人を巻き込んで制作。katto曰く、このような大きな会場で上映して見てもらうのが初めて。凸ネ曰く、凄い緊張しているが、描いていて楽しかった。

次は飯田二歩
上映前コメントによるとポエトリームービーの作品
タイトルはGALLERY
おどろおどろしい、少し怖い作品でした。
上映後コメントは、「ポエトリームービー」の言葉自体は菱川勢一の提言による言葉。何かを感じさせる作品を作りたかった。
登壇。6月にポエトリームービーに出会い衝撃を受けて自分でも作ってみた。言葉では表せないものを表現したかった。一つ一つのカットがアート作品のイメージ。ポエトリームービーをもっと多くの人に知ってもらいたい。九州から来ているので、帰りの交通機関が台風で止まらないかが心配。

飯田二歩は、終始手元のメモを見ながら話していました。前田地生曰く、登壇する方は何を話すかメモを予め作ってくれるとありがたい。

次はKengo Nakao
上映前コメントによると、ショートバージョンを上映。
タイトルはラストゲート
短いけど、バリバリのモーショングラフィックでした。

次はToom
タイトルはインターネッコ
かわいらしいミュージックビデオでした。
登壇。前回FRENZに参加した時は寝坊してしまい、自分の作品の上映や登壇に間に合わなかった。ロフトプラスワンの大スクリーンで自分の作品が上映されるのをやっと見れて、おなかがいっぱい。ネコが足らないと、あちこちからキャラクターを借りる許可を頂いた。さらに初音ミクも猫耳にしてみた。今年から社会人になったが、ちまちまと作っていきたい。

次はしあのん×ウラボロシ×市ノ宮アキハ(A.I.E.S.S.)
上映前コメントによると、東北きりたんをフューチャーしたポップチューンな作品。
タイトルは憧れfeat.東北きりたん
かわいくてPOPなPVでした。
絵や動画を担当したしあのん、企画担当の市ノ宮アキハ、曲や詞を担当したウラボロシの3名で登壇。市ノ宮アキハ曰く、ポップチューンな曲主体の同人サークルをやっているが、オンラインで開催したライブでプロトタイプとして披露した曲にミュージックビデオを作りたいと思った。しあのん曰く、AIが進化し自動で合成音声のピッチ調整をおこなうようになったので楽だった。しあのん曰く、こんなに長い動画を作ったのは初めて。伝えることやストーリーを考えながら作った。この3人では、CDを制作して販売することはあったが、動画を作るのは初めて。二人ともお疲れ様。

第一部最後はbotta
上映前コメントは、コミュニケーションは難しい。
タイトルは手と手
モノクロで落ち着いた感じのアニメ作品でした。
登壇。コミュニケーションをテーマに、途中まで作っていたミュージックビデオを完成させた。他の作業と被ってしまったため、モチーフを手だけに絞ることにした。一瞬でも一緒にいるのが良い。グループで映像制作している方々が、青春しているようで羨ましい。グループ内でケンカしないで作ってもらいたい。


19:25、休憩
物販はFRENZオリジナルカップのみ。
19:45に休憩終了し第二部へ


第二部最初は出前
上映前コメント、曲担当したiKlarは、寄生虫がテーマ、愛と美しさを曲に込めた。映像担当の出前は、女の子をバラバラにはしない。
タイトルはArgo↑↓s(アルゴリズ)
勢いのある」モーショングラフィックでした。
上映後に前出2名とKlavistrの3名で登壇。iKlar曰く、前半はきれいな曲調で、後半はホラーチックになるように曲を作った。ファンの間では、出前のPVに対する考察が流行っている。ホラー要素は出てきたが、上手いストーリーまでは思いつかず。Klavistr曰く、2019年に目黒寄生虫館を見学して着想を得た。出前曰く、血まみれのアルビノ天使がかわいい。詳細はブログにも書く予定。

次はymgc
上映前コメントによると、9年ぶりの参加。
タイトルはp.a.s.t
爽やかな3DCGのムービーでした。
曲を担当したAMUNOAと共に登壇。ymgc曰く、自分は浄化するような作品だったので、ひょっとしたら出前の次になるかと周りと話していたら、本当にそうなってびっくり。AMUNOA曰く、良い夢みたいな曲を作った。ymgc曰く、9年前は高校生だった。2年前から映像制作を再開させた。これからもいろいろ作っていきたい。

次はMr
上映前コメントによると、3年ぶりの参加。
タイトルはモノクロセンス
見入る内容のPVでした
上映後のコメントでは、大好きな曲をもとにPVを制作した。今、やんわりの隣に座っていないのが不思議。仕事が忙しくて来場を断念。
3年前のFRENZでは、やんわりが体調不良で別の方が司会をしていました。やんわり曰く、本当にかわいそう。

次はのをか+Aodaruma
上映前コメント、イラストを担当したのをかは甚く興奮している。
タイトルはインプリケート エンジェル
見入るアニメでしたが途中から作風がガラッと変わる作品でした。
上映後のAodarumaからのコメント、機械学習を取り入れた。
イラスト担当ののをかとCG担当のAodarumaの2名で登壇。
のをか曰く、元々一人で活動してきたが、今回誘いを受けて、制作に加わった。Aodaruma曰く、たくさんアニメを描いて頂きありがたい。機械学習により、ノイズを虫に置き換える処理をした。
前田地生曰く、AIをどう説明するか難しい。Aodaruma曰く、大学院と就職とどちらにするか進路を迷っており、来場しているほかのクリエイターの先行事例を聞いて相談したい。
楽屋からyama-koがステージ脇に出てきて、お悩み聞きますと発言。

次はヤベズム
タイトルは午前3時のお友達
夜中の公演で踊りだす3DCGの作品でした。猫や虎まで踊りだしたのに場内から笑い声。
上映後のコメント、テスト勉強中などに、深夜の公演で夜風にあたりながら着想を得た。
登壇。RENDA(筆者注:一昨年・昨年とFRENZがコロナ禍で開催できない間、同時期に開催されたオンラインイベント)で虎が踊るのが受けたので、作品を作った。3Dの作品でFRENZに出展するのは初めて。C4Dを買って使い始めた。

第二部最後はCAFE Marble
タイトルは木漏れ陽に咲く花と
しんみりとする、ストーリーが思いアニメ作品でした。
上映後のコメントによると、FRENZ2019出展の「その月明りに花は咲かない」の前日譚の作品。
楽曲担当のNulledZone、脚本・企画担当のFla3と監督のことちゃん(ぬいぐるみ)、キャラクターデザインのふじ汰の4(?)名で登壇。
Fla3曰く、大事な事は言葉にしない演出にしたとことちゃんから伺っている。縦読みマンガ風のものを後でUPする予定。ふじ汰曰く、一緒に働いてくれる人を募集。NulledZone曰く、高級ハンバーガーのサイドに添えるパセリのような曲を目指した。


20:48、注意事項動画制作のoloとエンディング楽曲制作ののーねーむが登壇。
のーねーむ曰く、叙景詩のような景色を想像して曲を作った。
olo曰く、注意事項用にネタは6つ考えて5つは実際に作った。作って上映しないのは宇宙ネタ、作らなかったのはクイズをネタにしている。去年より注意事項が固まるのが1か月遅かった。
20:56、休憩開始
21:10、休憩終了し第3部へ


第三部最初はlitmus*
タイトルはラッシュアワー
楽しい、疾走感のある実写とCGを組み合わせた作品でした。ところどころゲームネタに笑いも。
上映後のコメントは、実在の人物とは関係ありません。
前田地生曰く、本人は会場には来れていないが、会場で見て欲しかった。

次は八重幸
上映前コメントは、明滅激しい箇所があるので注意。
タイトルはJu
圧倒されるモーショングラフィックでした。
登壇。マジで良かった。本当に開催されるのか心配していた。曲を聴いて気に入って作り始めた。今は20歳だが、年を取るのが怖く、現実逃避しながら制作している。日記みたいに後に残すために作ることを心掛けるようになってから、気が楽になった。まだ夢の中みたい、やってよかった。

次は84yen
タイトルはLittle Red Riding Hood
童話の赤ずきんの内容なのですが、途中からどんどんバグっていく、見入る作品でした。
登壇。自分が何をやりたいのか探るために、自分の為に制作した。どうでしたかと問いかけると場内から大きな拍手。アナログの下絵からFlashで描いて、それを紙に印刷・トレースしたものをAfter Effectsに取り込んで制作。透明水彩の絵具で絵を描いた。1800年代の絵本から着想。本当は徐々にバグらせていきたかったが、尺の関係でいきなりバグらせる展開となった。誤って購入したスプラトゥーン3を景品に、9月24日〆切でクソ動画コンテストを開催予定。

2日目夜の部の最後はeau.&深瀬佑
上映前コメントは、帰る場所を見失った。
タイトルはデッドエンド アパートメント
見入ってしまうPV作品でした。
上映後にeau.と深瀬佑の2名で登壇。
eau.曰く、実家が火事になり、過去の思い出が一瞬で消えるのを体感した。新しい道があると信じ、前向きに歩き出す。深瀬佑はコンテを制作。火災後に前田地生からお見舞いの電話もらい、頑張っているのを前田地生に見せたかった。
深瀬佑曰く、FRENZに出展したくて映像を作り始めた。RENDAにも出展し縁ができたのが楽しかった。前田地生曰く、分担もよかった。

21:59、エンディング上映開始。
22:03、夜の部終了。
なお、終演後の前田地生の雑談によると、今回のパンフレットは1部300円ぐらい